レート制限とフリークエンシーキャップ
レート制限とフリークエンシーキャップを組み合わせて使用することで、ユーザーに必要なメッセージを確実に届けることができます。
レート制限について
Brazeでは、キャンペーンにレート制限を設定してプラットフォームからの送信トラフィック量を調整することで、マーケティングプレッシャーをコントロールできます。キャンペーンには、2種類のレート制限を実装できます。
- ユーザー中心のレート制限: ユーザーに最適な体験を提供することに重点を置きます。
- 配信速度のレート制限: サーバーの帯域幅を考慮します。
Brazeは秒単位のレート制限をサポートしていません。Brazeはメッセージ送信を1分間の中で均等に分散するよう努めますが、これを保証することはできません。たとえば、レート制限が1分あたり5,000メッセージのキャンペーンがある場合、5,000件のリクエストを1分間に均等に分散しようとします (1秒あたり約84メッセージ)。ただし、1秒あたりのレートには多少のばらつきが生じる場合があります。
ユーザー中心のレート制限
作成するセグメントが増えるにつれて、セグメントのメンバーが重複するケースが出てきます。それらのセグメントにキャンペーンを送信する場合は、ユーザーにメッセージを送りすぎないようにする必要があります。短期間に多くのメッセージを受信しすぎると、ユーザーは負担に感じ、プッシュ通知をオフにしたり、アプリをアンインストールしたりする可能性があります。
関連するセグメントフィルター
Brazeには、ユーザーがメッセージを受信する頻度を制限するのに役立つ、次のフィルターがあります。
- 最後にエンゲージしたメッセージ
- 最後に受信したメッセージ
- 最後に受信したプッシュ
- 最後に受信したメール
- 最後に受信したSMS
フィルターの実装
たとえば、「Retargeting Filter Showcase」という名前のセグメントを作成し、「最後にアプリを使用したのが7日以上前」というフィルターでユーザーをターゲットにしたとします。これは標準的な再エンゲージメントセグメントです。
最近通知を受信している、よりターゲットを絞った別のセグメントがある場合、このセグメントを対象とした汎用的なキャンペーンでユーザーをターゲットにしたくないこともあるでしょう。このセグメントに「最後に受信したプッシュ」フィルターを追加すると、過去24時間以内に別の通知を受信したユーザーは、その後24時間このセグメントから外れます。24時間後もセグメントの他の条件を満たしていて、それ以降通知を受信していなければ、ユーザーは再びセグメントに含まれます。

キャンペーンでターゲットにするすべてのセグメントにこのフィルターを追加すると、ユーザーが受信するプッシュは24時間ごとに最大1件になります。そのうえで、最も重要なメッセージが重要度の低いメッセージよりも先に配信されるようにして、メッセージングに優先順位を付けることができます。
最大ユーザーキャップの設定
キャンペーン作成画面のターゲットオーディエンスステップでは、メッセージを受信するユーザーの総数を制限することもできます。これは、キャンペーンのフィルターとは独立したチェックとして機能します。

最大ユーザー数の制限を選択すると、チャネルごと、またはすべてのメッセージタイプ全体で、送信するメッセージの量を制限できます。Brazeはコントロールグループに割り当てられたユーザーにはメッセージを送信しないため、これらのユーザーは制限数にカウントされません。

最大ユーザーキャップは、送信に成功したメッセージ数ではなく、送信処理されたユーザー数を制限します。中止されたメッセージもこのキャップにカウントされるため、実際に送信されるメッセージ数は設定した制限より少なくなる場合があります。たとえば、キャップを10,000に設定し、Liquidロジックやその他の条件により2,000件のメッセージが中止された場合、送信されるメッセージは8,000件のみです。
マルチチャネルキャンペーンの最大ユーザーキャップ
マルチチャネルキャンペーンの場合、Brazeはまず、設定された最大ユーザーキャップまでのオーディエンスを1つ選択します。次に、そのキャップ適用後のオーディエンスに含まれる各ユーザーを、キャンペーン内の各チャネルについて評価します。
その結果、キャップ適用後のオーディエンスサイズは変わりませんが、チャネルごとの送信数はチャネルの適格性によって異なる場合があります。たとえば、最大ユーザーキャップを500,000に設定し、あるユーザーがプッシュとContent Cardsのみに適格である場合、そのユーザーはこれらのチャネルを受信しますが、メールは受信しません。
これらのチャネルを個別のキャンペーンに分割し、それぞれが同じセグメントをターゲットにして独自の最大ユーザーキャップを持つ場合、各キャンペーンはユーザーを独立して評価し、キャップを適用します。Brazeは、各キャンペーンがまったく同じユーザーのサブセットを選択することを保証しません。
以前のキャンペーンを送信したユーザーをフォローアップキャンペーンでターゲットにする必要がある場合は、受信したキャンペーンフィルターを使用してセグメントを作成し、そのセグメントをフォローアップキャンペーンに使用してください。
最適化を使用する場合の最大ユーザーキャップ
BrazeAITMで最適化を使用する単発送信キャンペーンは、初期の実験と最適化された送信という2つの送信で構成されます。
このシナリオで最大ユーザーキャップを設定するには、送信量を制限を選択し、キャンペーンの有効期間を選択して、最大送信数に値を入力します。オーディエンスの上限は、A/B テストパネルに表示されている割合で分割されます。
キャンペーンがスケジュールされるたびを選択すると、2つのフェーズがそれぞれ個別に設定値まで制限されます。通常、これは望ましくありません。
キャンペーンへの最大インプレッションキャップの設定
アプリ内メッセージでは、ユーザー群に表示されるインプレッションの最大数を設定してマーケティングプレッシャーをコントロールできます。この数に達すると、Brazeはユーザーにそれ以上メッセージを送信しません。ただし、このキャップは厳密なものではないことに注意してください。
アプリ内メッセージのルールはセッション開始時にアプリに送信されます。そのため、キャップに達する前にBrazeがユーザーにメッセージを送信し、ユーザーがメッセージをトリガーした時点ではすでにキャップに達している、という状況が起こり得ます。この場合でも、デバイスはメッセージを表示します。
たとえば、ユーザーがレベルをクリアしたときにトリガーされるアプリ内メッセージを含むゲームがあり、そのキャップを100インプレッションに設定したとします。これまでに99インプレッションが発生しています。AliceとBobがどちらもゲームを開き、Brazeは両者のデバイスに、レベルをクリアしたときにメッセージを受信できることを伝えます。先にAliceがレベルをクリアしてメッセージを受け取ります。次にBobがレベルをクリアしますが、Bobのデバイスはセッション開始以降Brazeのサーバーと通信していないため、メッセージがキャップに達したことを認識しておらず、Bobもメッセージを受け取ります。ただし、インプレッションキャップに達した後、いずれかのデバイスが次に適格なアプリ内メッセージのリストをリクエストすると、システムはそのメッセージを送信せず、そのデバイスからメッセージを削除します。
レート制限とAB テスト
AB テストでレート制限を使用する場合、レート制限はテストグループと同じ方法ではコントロールグループに適用されないため、時間的なバイアスが生じる可能性があります。このバイアスを避けるには、適切なコンバージョン期間を使用してください。
配信速度のレート制限
大規模なキャンペーンによってユーザーアクティビティが急増し、サーバーに過負荷がかかることが予想される場合は、メッセージ送信に1分あたりのレート制限を指定できます。これにより、Brazeは1分間にレート制限の設定値を超えて送信しなくなります。
キャンペーン作成時にユーザーをターゲットにする際、ターゲットオーディエンス (キャンペーンの場合) または送信設定 (キャンバスの場合) に移動して、レート制限を選択できます (1分あたり最低10から最高500,000メッセージまで、さまざまな段階で設定可能)。
なお、レート制限を設定していないキャンペーンは、これらの配信制限を超える場合があります。ただし、レート制限が低いために72時間以上遅延したメッセージは中止されることに注意してください。レート制限が低すぎる場合、キャンペーンの作成者はダッシュボードとメールでアラートを受け取ります。

例
1分あたり10,000件のレート制限で75,000件のメッセージを送信しようとする場合、配信は8分間に分散されます。キャンペーンは最初の7分間はそれぞれ最大10,000件、最後の1分間に5,000件のメッセージを配信します。
送信数
レート制限が適用されたメッセージは、1分間の中で均等に送信されるとは限らないことに注意してください。1分あたり10,000件のレート制限の例でいえば、Brazeは1分あたり10,000件を超えるメッセージが送信されないようにします。つまり、10,000件のメッセージのうち、後半の30秒よりも前半の30秒に送信される割合が高くなる可能性があります。
レート制限は、メッセージの送信試行の開始時に適用されます。送信完了までにかかる時間に変動がある場合、完了した送信数が数分間にわたってレート制限をわずかに超えることがあります。時間の経過とともに、1分あたりの送信数は平均してレート制限以下になります。

この形式のレート制限を使用する場合は、セグメント内のユーザー総数との関係で、時間的制約のあるメッセージが遅延しないよう注意してください。たとえば、セグメントに3,000万人のユーザーが含まれているのにレート制限を1分あたり10,000に設定すると、ユーザー群の大部分は翌日までメッセージを受信できません。
マルチチャネルのキャンペーンとキャンバス
マルチチャネルのキャンペーンまたはキャンバスに配信速度のレート制限を設定する場合、共有レート制限またはチャネルベースの制限のいずれかを選択できます。
マルチチャネルのキャンペーンまたはキャンバスで共有レート制限を使用すると、そのキャンペーンまたはキャンバスから1分あたりに送信されるメッセージの総数がレート制限を超えなくなります。たとえば、キャンバスのレート制限が1分あたり500,000で、メールとSMSのメッセージステップが含まれている場合、Brazeはメールと SMS を合わせて1分あたり合計500,000件のメッセージを送信します。

マルチチャネルのキャンペーンまたはキャンバスでチャネルベースのレート制限を使用すると、レート制限は選択した各チャネルに適用されます。たとえば、キャンペーンまたはキャンバス全体で、1分あたり最大5,000件のWebhookと2,500件のSMSメッセージを送信するように設定できます。

プッシュ通知
プッシュプラットフォーム (Android、iOS、Web プッシュ、Kindleなど) を含むキャンペーンまたはキャンバスでは、プッシュ通知を選択して、キャンペーンまたはキャンバス内のすべてのプッシュプラットフォームで共有されるレート制限を適用できます。

プッシュ通知の制限を選択した場合、個々のプッシュチャネルのレート制限は設定できません。同様に、個々のプッシュチャネルの制限を選択した場合、共有のプッシュ通知制限は設定できません。

レート制限インターフェイスの更新
Brazeは、マルチチャネルのキャンペーンとキャンバスにレート制限がどのように適用されるかについて、透明性とコントロールを高めるため、レート制限インターフェイスを更新しました。
- 既存のキャンペーンとキャンバス: 既存のキャンペーンとキャンバスはすべてこのインターフェイスに移行済みです。配信動作は変わりません。ダッシュボードには、キャンペーンが共有ロジックとチャネルごとのロジックのどちらを使用しているかが表示されます。
- 新しいキャンペーンとキャンバス: すべての新しいキャンペーンとキャンバスには、希望するレート制限ロジックを選択する手動トグルがあります。キャンペーンまたはキャンバスのレート制限を設定または更新する際は、意図した動作に合ったレート制限の動作を選択してください。
レート制限に関する考慮事項
レート制限を設定する際に留意すべき点と、想定される動作は次のとおりです。
- SMSの送信には、購読グループごとに50,000のレート制限が適用されます。SMSプロバイダーによっては、他の制限が適用される場合があります。
- 次のメッセージは、レート制限による調整の対象にならず、レート制限にもカウントされません。
- テスト送信
- シードグループ
- 「初回インプレッション時」に作成するよう設定されたContent Cards (これはアプリのインプレッションのレートによって制御されます。カード作成オプションの違いについて詳しくは、カードの作成を参照してください。)
- 配信速度のレート制限は、次の場合にはサポートされていません。
- SMSの自動応答
- SLAが保証されたメッセージ (トランザクションメールなど)
- アプリ内メッセージ
- フィーチャーフラグ
- バナー
レート制限とConnected Contentの再試行
Connected Contentの再試行がオンになっている場合、Brazeは再送信ごとに設定されたレート制限を守りながら、失敗した呼び出しを再試行します。1分あたり10,000件のレート制限で75,000件のメッセージを送信するシナリオを考えてみましょう。最初の1分間に呼び出しが失敗するか遅延し、4,000件のメッセージしか送信されなかったとします。
Brazeは、遅延を取り戻すために残りの6,000件のメッセージを2分目に送信したり、すでに送信予定の10,000件に追加したりするのではなく、その6,000件のメッセージを「キューの最後尾」に移動し、必要に応じてメッセージ送信にかかる合計時間に1分を追加します。
| 分 | 失敗なし | 1分目に6,000件失敗 |
|---|---|---|
| 1 | 10,000 | 4,000 |
| 2 | 10,000 | 10,000 |
| 3 | 10,000 | 10,000 |
| 4 | 10,000 | 10,000 |
| 5 | 10,000 | 10,000 |
| 6 | 10,000 | 10,000 |
| 7 | 10,000 | 10,000 |
| 8 | 5,000 | 10,000 |
| 9 | 0 | 6,000 |
Connected Contentのリクエストは個別にレート制限されず、Webhookのレート制限に従います。つまり、Webhookごとに一意のエンドポイントへのConnected Content呼び出しが1つある場合、1分あたり5,000件のWebhookと5,000件のConnected Content呼び出しが発生することになります。なお、キャッシュによってこれが変化し、Connected Content呼び出しの数が減る場合があります。また、再試行によってConnected Content呼び出しが増える可能性があるため、Connected Contentのエンドポイントがある程度の変動に対応できることを確認することをお勧めします。

レート制限は速度の上限であり、正確な送信速度を定義するものではありません。 通常、メッセージは1分間の中で均等に分散され、ほとんどの場合、設定された制限値またはそれに非常に近い速度で送信されます。ただし、常にそうとは限りません。たとえば、メッセージが非常に大きい場合 (多数のContent Blocks、Connected Contentタグ、カタログアイテムタグを含むメールなど) や、Liquidによる中止が多い場合 (中止されたメッセージも枠を消費するため、実効送信レートが下がる可能性があります) などです。
実際には、再試行、ネットワークの変動、送信先エンドポイントのレイテンシー、1分単位の平準化などにより、持続的な送信レート (1分あたりの完了メッセージ数) が設定したレート制限を下回る場合があります。スループットが想定より大幅に低い状態が続く場合は、Connected Contentの応答時間、エラー率 (429など)、再試行の動作を確認してください。
フリークエンシーキャップについて
ユーザー群が拡大し、メッセージングの規模がライフサイクル、トリガー、トランザクション、コンバージョンの各キャンペーンへと広がるにつれて、通知が「スパム」のように見えたり、煩わしく感じられたりしないようにすることが重要です。フリークエンシーキャップを使えば、ユーザー体験をより細かく制御できます。オーディエンスに過剰な負担をかけずに、目的のキャンペーンを作成できます。
レート制限とフリークエンシーキャップを併用する
キャンペーンでレート制限とフリークエンシーキャップの両方を有効にすると、Braze は次の順序で適用します。
- まずレート制限を適用し、メッセージを受信できるユーザーの初期プールを選択します。
- 次にフリークエンシーキャップを適用し、そのプールからユーザーを除外します。
- 残ったユーザーにメッセージを送信します。

レート制限で選ばれたプール内の多くのユーザーがフリークエンシーキャップの対象になると、送信されるメッセージ数がレート制限の値を下回ることがあります。フリークエンシーキャップによって送信プールからユーザーが除外されても、Braze はレート制限の枠を埋めるために追加のユーザーを補充しません。
例
レート制限を500ユーザーに設定し、フリークエンシーキャップを有効にしているとします。この500ユーザーのうち200ユーザーがフリークエンシーキャップの対象になった場合、送信されるメッセージは500件ではなく300件のみです。
推奨事項
両方の機能を併用しながら特定の数のユーザーにリーチする必要がある場合は、次の方法を検討してください。
- レート制限を引き上げる: フリークエンシーキャップの対象になるユーザーを考慮した値にします。たとえば、500ユーザーにリーチしたいものの、一部のユーザーがフリークエンシーキャップの対象になると見込まれる場合は、レート制限を高めに設定します (1,000ユーザーなど)。
- レート制限のみを使用する: キャンペーンごとに送信するメッセージ量を制御することが目的の場合に適しています。
- カスタマーサクセスマネージャーに相談する: ビジネスニーズと技術的な考慮事項の両方のバランスが取れた、堅牢なメッセージング戦略の設計を支援してもらえます。
機能の概要
フリークエンシーキャップは、キャンペーンまたはキャンバスコンポーネントの送信レベルで適用されます。各ワークスペースで 設定 > フリークエンシーキャップルール から設定できます。
デフォルトでは、新しいキャンペーンを作成するとフリークエンシーキャップがオンになっています。ここでは、次の項目を選択できます。
- キャップを設定するメッセージングチャネル: プッシュ、メール、SMS、MMS、RCS、Webhook、WhatsApp、LINE、KakaoTalk、またはこれらのいずれかのチャネル。SMS、MMS、RCS は1つのフリークエンシーキャップルールタイプを共有します (ダッシュボードでは、MMS が有効かどうかに応じて SMS または SMS/MMS/RCS と表示されます)。
- 各ユーザーが一定期間内に、あるチャネルから送信されるキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを受信できる回数。
- 各ユーザーが一定期間内に、タグ別に送信されるキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを受信できる回数。
この期間は分、日、または週 (7日間) 単位で指定でき、最大期間は30日です。
フリークエンシーキャップの各行は AND 演算子で結合され、ワークスペースごとに最大10個のルールを追加できます。同じメッセージタイプに複数のキャップを設定することもできます。たとえば、ユーザーへのプッシュを1日あたり1件以下、かつ1週間あたり3件以下に制限できます。なお、中止されたメッセージはフリークエンシーキャップにカウントされません。

キャンバスステップでユーザーがフリークエンシーキャップの対象になった場合、またはメッセージが中止された場合の動作
グローバルフリークエンシーキャップだけでは、ユーザーがキャンバスから退出することはありません。メッセージステップでは、グローバルフリークエンシーキャップによってメッセージが送信されなかった場合でも、ステップでのユーザーの進行方法に従ってユーザーは先に進みます。メッセージが中止された場合 (Liquid の中止条件によるものなど) も同様で、ユーザーはメッセージが送信されたものとしてキャンバスを進みます。
これは、メッセージステップの配信検証とは別のものです。送信時にユーザーが配信検証の条件を満たしていない場合、そのユーザーはそのステップでキャンバスから退出することがあります。
配信ルール
トランザクションメッセージなど、ユーザーがすでにフリークエンシーキャップに達している場合でも、必ずユーザーに届けたいキャンペーンもあるでしょう。たとえば、配達アプリでは、ユーザーがこれまでに受信したキャンペーンの数にかかわらず、商品が配達されたときにメールやプッシュを送信したい場合があります。
特定のキャンペーンでフリークエンシーキャップルールを無視したい場合は、Braze ダッシュボードでそのキャンペーンの配信をスケジュールする際に、フリークエンシーキャップをオフに切り替えて設定できます。
その後、このキャンペーンを引き続きフリークエンシーキャップにカウントするかどうかを確認されます。フリークエンシーキャップにカウントされるメッセージは、インテリジェントチャネルフィルターの計算に含まれます。
トランザクション目的で使われることの多い API キャンペーンを送信する場合は、API リクエストで override_frequency_capping を true に設定することで、キャンペーンがフリークエンシーキャップルールを無視するよう指定できます。
デフォルトでは、フリークエンシーキャップに従わない新しいキャンペーンとキャンバスは、フリークエンシーキャップにもカウントされません。これはキャンペーンとキャンバスごとに設定できます。

この動作により、キャンペーンまたはキャンバスでフリークエンシーキャップをオフにした場合のデフォルトの動作が変わります。この変更には後方互換性があり、現在配信中のメッセージには影響しません。

送信がキャップにカウントされる仕組み
フリークエンシーキャップはディスパッチごとに適用されます。Braze がユーザーにキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを送信するたびにキャップにカウントされ、その送信に含まれるメッセージバリアントやプラットフォームごとにカウントされるわけではありません。たとえば、ユーザーのプッシュキャンペーンを1週間あたり5件に制限している場合、5回目のディスパッチ以降、キャップがリセットされるまでプッシュキャンペーンは届きません。
フリークエンシーキャップがチェックされるタイミング
Braze は、キャンペーンが送信されるとき、またはユーザーがキャンバスのメッセージステップに到達したときに、サイレント時間の前にキャップをチェックします。ユーザーがすでにキャップに達している場合、Braze は送信をスキップし、サイレント時間のために保留することはありません。キャップに達していない場合は、サイレント時間によってメッセージが保留または中止されることがあり、Braze は遅延後の送信時に再度キャップをチェックします。
キャップはユーザーのローカルの暦日を使用するため、保留が深夜0時をまたぐと、ユーザーがまだキャップ未満かどうかが変わる場合があります。
たとえば、サイレント時間が午後11時から午前8時までだとします。ユーザーが午後11時にメールキャンペーンに入りました。そのユーザーがすでに1日1通のメールキャップに達している場合、Braze は午後11時の送信をスキップし、保留はしません。キャップに達していない場合、Braze は翌日の午前8時まで送信を保留し、午前8時に再度キャップをチェックします。フリークエンシーキャップは暦日単位で計算されるため、午前8時の送信は午後11時ではなく、新しい日のキャップに対して評価されます。
マルチチャネル送信
1回のディスパッチで複数のチャネルを使用する場合、そのディスパッチは適用される各フリークエンシーキャップルールにつき最大1回カウントされます。たとえば、1回の配信でメール、iOS プッシュ、Android プッシュを送信するマルチチャネルキャンペーンを作成し、ワークスペースにプッシュ用のルール、メール用のルール、およびすべてのチャネルに適用されるルールがあるとします。この配信は、プッシュのルールに1回、メールのルールに1回、全チャネルのルールに1回カウントされます。プッシュのプラットフォームごと、または送信内のメッセージごとにカウントされることはありません。ユーザーのプッシュキャンペーンとメールキャンペーンをそれぞれ1日1件に制限していて、ユーザーがこのマルチチャネルキャンペーンを受信した場合、フリークエンシーキャップルールを無視するキャンペーンを除き、そのユーザーはその日の残りの時間、追加のプッシュキャンペーンやメールキャンペーンの対象になりません。
アプリ内メッセージと Content Cardsは、どのタイプのキャンペーンやキャンバスコンポーネントにおいても、キャップとしてカウントされず、キャップにも算入されません。
複数のデバイスへのプッシュ通知
プッシュキャンペーンの場合、フリークエンシーキャップは個々のデバイス単位ではなく、キャンペーンまたはキャンバスコンポーネントのレベルでカウントされます。ユーザープロファイルにプッシュ用のデバイスが複数登録されている場合 (iPhone と iPad など)、キャンペーンレベルのフリークエンシーキャップでは、通知を受信するデバイスの数にかかわらず1回の送信としてカウントされます。これは、毎日配信される定期キャンペーンが、1週間に何度繰り返されても1日あたり1回の送信としてカウントされるのと同様です。

グローバルフリークエンシーキャップはユーザーのタイムゾーンに基づいてスケジュールされ、24時間単位ではなく暦日単位で計算されます。たとえば、キャンペーンの送信を1日1件以下とするフリークエンシーキャップルールを設定した場合、ユーザーがローカルタイムゾーンの午後11時にメッセージを受信し、その1時間後に別のメッセージを受信できる場合があります。
ユースケース
すべてのキャンペーンまたはキャンバスステップから、ユーザーが受信するプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスステップを1週間あたり3件以下とするフリークエンシーキャップルールを設定したとします。
今週、ユーザーがプッシュ通知3件、アプリ内メッセージ2件、Content Card 1件を受信する予定の場合、ユーザーはこれらのメッセージをすべて受信します。
このシナリオでは、すべてのキャンペーンまたはキャンバスステップから、ユーザーが受信するプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスステップを1週間あたり2件以下とするフリークエンシーキャップルールを使用します。
次のシナリオが発生した場合:
- ユーザーが1週間のうちに同じキャンペーン
キャンペーン ABCを3回トリガーします。 - このユーザーは、月曜日、水曜日、木曜日にそれぞれ1回ずつ
キャンペーン ABCをトリガーします。

想定される動作は次のとおりです:
- このユーザーは、月曜日と水曜日にトリガーされたキャンペーンの送信を受信します。
- このユーザーはその週にすでにプッシュキャンペーンの送信を2件受信しているため、木曜日の3回目のキャンペーン送信は受信しません。
タグ別のフリークエンシーキャップ
フリークエンシーキャップルールは、キャンペーンとキャンバスに適用した特定のタグを使用してワークスペースに適用できます。これにより、実質的にカスタム名を付けたグループに基づいてフリークエンシーキャップを設定できます。
タグ別のフリークエンシーキャップでは、メインタグとネストされたタグにルールを設定できるため、Braze はすべてのタグを考慮します。たとえば、メインタグ A をフリークエンシーキャップとして使用するよう選択した場合、制限を判断する際には、ネストされたすべてのタグ (タグ B と C など) の情報も含めます。
通常のフリークエンシーキャップとタグ別のフリークエンシーキャップを組み合わせることもできます。次のルールを例に考えてみましょう。
- すべてのキャンペーンとキャンバスステップから、プッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間あたり3件以下。
AND - タグ
promotionalが付いたプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間あたり2件以下。

その結果、ユーザーが受信するのは、すべてのキャンペーンとキャンバスステップを合わせて1週間あたり3件以下のキャンペーン送信、かつタグ promotional が付いたプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネント2件以下となります。

キャンバスは、コンポーネント単位ではなくキャンバスレベルでタグ付けされます。そのため、各キャンバスコンポーネントはキャンバスレベルのタグをすべて継承します。
競合するルール
ルールが競合する場合は、適用可能なフリークエンシーキャップルールのうち最も制限の厳しいものがユーザーに適用されます。たとえば、次のルールがあるとします。
- すべてのキャンペーンとキャンバスコンポーネントから、プッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間あたり1件以下。
AND - タグ
promotionalが付いたプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間あたり3件以下。

この例では、すべてのキャンペーンとキャンバスコンポーネントから受信するプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1件以下に指定しているため、ユーザーがタグ「promotional」付きのプッシュ通知のキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間に2件以上受信することはありません。つまり、適用可能なフリークエンシールールのうち最も制限の厳しいルールが、そのユーザーに適用されます。
タグのカウント
タグ別のフリークエンシーキャップルールは、メッセージの送信時に計算されます。つまり、タグ別のフリークエンシーキャップでは、ユーザーが過去に受信したキャンペーンやキャンバスに現在付いているタグのみがカウントされます。送信時にキャンペーンやキャンバスに付いていたものの、その後削除されたタグはカウントされません。ユーザーが過去に受信したメッセージに後からタグが追加された場合は、最新のタグ付きメッセージが送信される前であればカウントされます。
ユースケース
次のキャンペーンとタグ別のフリークエンシーキャップルールを例に考えてみましょう。
キャンペーン:
- キャンペーン A は、
promotionalタグが付いたプッシュキャンペーンです。月曜日の午前9時に送信される予定です。 - キャンペーン B は、
promotionalタグが付いたプッシュキャンペーンです。水曜日の午前9時に送信される予定です。
タグ別のフリークエンシーキャップルール:
- ユーザーが受信するタグ
promotional付きのプッシュ通知キャンペーンは、1週間あたり1件以下とします。
| アクション | 結果 |
|---|---|
ユーザーがメッセージを受信した後、キャンペーン B が送信される前に、キャンペーン A から promotional タグが削除されました。 |
ユーザーはキャンペーン B を受信します。 |
ユーザーがメッセージを受信した後、誤って キャンペーン A から promotional タグが削除されました。火曜日、キャンペーン B が送信される前に、タグが キャンペーン A に再度追加されました。 |
ユーザーはキャンペーン B を受信しません。 |
大規模な送信
キャンペーンまたはキャンバスコンポーネントからチャネルあたり100件のメッセージを送信するような大規模な送信では、タグ別のフリークエンシーキャップルールが正しく適用されない場合があります。
たとえば、タグ別のフリークエンシーキャップルールが次のようになっているとします。
タグ
Promotionalが付いたメールのキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを、1週間ごとにユーザーに2件以下。
この状態で、フリークエンシーキャップをオンにしたキャンペーンとキャンバスステップから1週間に100通を超えるメールをユーザーに送信すると、ユーザーに3通以上のメールが送信される可能性があります。
チャネルあたり100件のメッセージは、ほとんどのブランドがユーザーに送信する量を上回るため、この制限の影響を受ける可能性は低いでしょう。この制限を回避するには、ユーザーが1週間に受信するメールの最大数にキャップを設定できます。
たとえば、次のようなルールを設定できます。
すべてのキャンペーンとキャンバスステップから、メールのキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントを1週間あたり3件以下。
このルールにより、フリークエンシーキャップをオンにしたキャンペーンまたはキャンバスコンポーネントから受信するメールは最大でも1週間あたり3通となるため、1週間に100通を超えるメールを受信するユーザーはいなくなります。
よくある質問
アクティブなキャンバスの送信スロットルを変更した場合、すでにキャンバス内にいるユーザーに影響しますか?
はい。キャンバスのレート制限を増減すると、キャッシュの影響により、変更から約30秒以内に更新後の制限が新しいメッセージに適用されます。
フリークエンシーキャップによってユーザーがキャンバスから退出することはありますか?
いいえ。グローバルフリークエンシーキャップの設定によってキャンバスのユーザーにフリークエンシーキャップが適用された場合、そのユーザーはすぐに次のキャンバスステップに進みます。フリークエンシーキャップが原因でユーザーがキャンバスから退出することはありません。
キャンバスでフリークエンシーキャップが適用されたユーザーを特定するにはどうすればよいですか?
フリークエンシーキャップが適用されたユーザーは、そのステップの送信イベントを生成しません。これらのユーザーを特定するには、Currentsを使用して、メッセージのフリークエンシーキャップイベントを追跡できます。または、セグメントエクステンションを作成して、キャンバスに入ったものの期待されるメッセージを受信しなかったユーザーを分析することもできます。
ダッシュボードにキャンペーンのレート制限エラーが表示されるのはなぜですか?
これは通常、キャンペーンの配信速度のレート制限がオーディエンスの規模に対して低すぎるため、送信の完了に許容時間枠を超える時間がかかり、Brazeが警告を表示していることを意味します。配信速度のレート制限を引き上げるか、オーディエンスを縮小するか、送信量を制限を使用して、スケジュールされた各送信が許容される送信時間枠内に完了するようにしてください。また、ワークスペースのメッセージングレート制限を設定して、キャンペーン全体に上限を適用することもできます。
送信量を制限は、送信対象となるユーザー数を制御するもので、Brazeが1分あたりに送信するメッセージ数を制御するものではありません。1分あたりのスループットを設定できるのは、配信速度のレート制限のみです。
すでに自社で利用可能な配信速度のレート制限の上限に達している場合は、カスタマーサクセスマネージャーに連絡して引き上げをリクエストしてください。
フリークエンシーキャップにおける「送信済み」とは何を意味しますか?
分析とフリークエンシーキャップにおいて、送信済みとはBrazeがメッセージをディスパッチした時点(送信が記録された時点)を指し、デバイスや受信トレイへの最終的な配信を保証するものではありません。フリークエンシーキャップと送信数はこれらの記録された送信イベントを使用するため、下流の「配信済み」指標とは異なる場合があります。
メールのバウンスや遅延が発生しているのはなぜですか?
メールのバウンスや遅延のメッセージには、さまざまなコードやプロバイダー固有のテキストが使用されます。原因は送信状況やメールボックスプロバイダーからのフィードバックによって異なるため、特定のコードをレート制限の問題の兆候と見なさないでください。
メッセージが一時的に遅延している場合は、送信量を減らすことで短期的に改善できる場合があります。配信速度のレート制限、送信量を制限、またはその両方を使用してください。
長期的な解決策としては、配信到達性の専門家と協力して、バウンスと遅延のデータを確認してください。