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当初、トリビューではリピート顧客の数がやや少ないことがわかり、中長期の売上を考えると、継続利用してくれる人を増やす環境が必要でそのためには顧客を理解した、エンゲージメント施策が必要だと考えました。しかし、従来ツールでは、アプリでのプッシュ通知とポップアップ、ターゲットのオーディエンスに対してその都度配信するくらいしか出来ず、シナリオに合わせたコミュニケーション施策を実行することができませんでした。またリアルタイムのアクションをトリガーとしたコミュニケーションも困難という現状がありました。
まず、顧客を理解するためには、マルチチャネルを一元管理し、一つのツールの中で効果などを見られる状況を作ることが必要だと考えました。そして、ログデータをベースにしたユーザー様の行動データで仮説を組み立てていく定量的なやり方や、アンケート・インタビューなどによるユーザー様の意見や考え方の定性的な調査を組み合わせ、Brazeを活用し仮説が正しいかどうかの検証を繰り返すことを実践しました。
トリビューは、リピーターよりも新規顧客獲得中心のコミュニケーションを取っていましたが、Brazeを導入し、カスタマーエンゲージメントやCRMを重視することで、リピーターの数は280%増加しました。また、リアルタイムのアクションベース施策によって、従来行っていた全体での配信を行うのではなく、アクションベースのコミュニケーションに変えたことで、配信数のボリュームを従来の4%ほどに絞ることができたのに対し、口コミは25%増やすことに成功しました。
リピーター増加率
口コミの数
全体の予約率
今回は、株式会社トリビューのBraze導入事例をご紹介します。
トリビューは、「美容の新しい当たり前を作る」ということをビジョンに、アプリやWebから外科・皮膚科・審美歯科の分野で美容医療を提供しているクリニックの口コミや症例写真を見られたり、クリニックや美容医療施術探しや予約をする上でのサポートサービスを展開しているスタートアップ企業です。
美容業界の中でも、クリニックが関わる美容医療の領域においては、医療における法的なレギュレーションがあるため、クリニックが取れるマーケティング手段は限られています。従来の手段としては、SNS広告や検索エンジン広告、SEO対策に注力するのが一般的で、オフラインであればチラシや、電車・屋外・駅など人が集まる場所に広告を打つという手段が主流でした。そこでトリビューが考えたのは、実際に施術を受けた人の口コミや症例などのクリニックの情報がアプリ上で、誰でも気軽に、そして明確に見てもらえるようにすることでした。最初から広告を打ったり、クリニックの予約・送客サービスを提供するのではなく、まずはクリニックの情報を口コミや症例という形で分かりやすく提供することに注力したのです。そして現在、マーケティングのプラットフォーム・チャネルとしてトリビューは、様々なクリニックから選ばれ続けています。
トリビューは、トリビューを知ってもらう機会がないユーザー様にはそもそも想起が起きないため、SNSをそのとっかかりとして、広告で接触した後のダウンロードや利用につなげることを狙っており、つながった後も継続的にコミュニケーションをとり続けるためのチャネルとしてCRMを重視しています。
当初売上を牽引しているのは新規の顧客で、リピート顧客の数がやや少ないことがわかり、中長期の売上を考えると、継続利用してくれる人を増やすことが必要で、エンゲージメント施策が重要だと考えました。そのためには顧客を理解し、その顧客に合わせたコミュニケーションを取っていくことが必要であると考えました。
しかしながら、顧客理解という点においては、ユーザー様を理解するためにサービス利用者に対するユーザー様インタビューなどは定期的に行っていましたが、サービスを使ってくれている人たちが、どういう状況であるのか定点的に診断する機会や体制は整備できていませんでした。
また、顧客に合わせたコミュニケーショントという点において、従来ツールでは、アプリでのプッシュ通知とポップアップ、ターゲットのオーディエンスに対してその都度配信するくらいしか出来ず、シナリオに合わせたコミュニケーション施策を実行することができませんでした。またリアルタイムのアクションをトリガーとしたコミュニケーションも困難という現状がありました。
そこでトリビューは、カスタマーエンゲージメントプラットフォームのBraze導入を決めました。Brazeを採用するにあたり3つの決め手がありました。
1. マルチチャネルを一元管理していくことが可能アプリのプッシュ通知は、許諾率を100%にしていくことが難しく、同時にチャネルを広げていく必要がありました。チャネルごとに別々のツールを使って分析を行う上で、一元管理をし 1 つのツールの中で効果などを見られる状況を作っていきたいと考えていました。Brazeを導入することで、メールをはじめアプリのプッシュ通知、ポップアップやLINE、SMSまで一元化して使えることが理由として挙げられます。2. シナリオに合わせたコミュニケーション施策の打ちやすさ例えば、新規登録した顧客がオンボーディングを経て最初に目にするものにアクションしたかどうかで、次のコミュニケーションが決まっていきます。あるいは、アクセスしてくれなかった場合は別のコミュニケーションを取るといったことが、Brazeを導入することで可能になりました。
3. リアルタイムのアクションをトリガーにしたコミュニケーションをとれる顧客の温度感が高いタイミングでコミュニケーションを取るかが非常に重要だとわかり、Brazeを導入することでコミュニケーションの最適化をすれば数字がより良くなるのではないかと考え、実際に売上増加につながりました。具体的には、会員登録やオンボーディングの直後に関連ポップアップが表示されたり、口コミ投稿や予約日程の確定、そして施術を実際に完了したと報告をしてくれた顧客に対するコミュニケーションなどを行えるようになりました。このようにリアルタイムにコミュニケーションをとることによって、売上増加につながるのではないかという仮説の検証などにつながっています。
「Brazeを導入し、最適なタイミングでコミュニケーションを取る強みが活かされることで、これだけ数が増えることが実証できたので、Brazeさんに切り替えて本当に良かったと思います。」
Brazeを導入することにより、カスタマーエンゲージメントやCRMを重視し始め、リピーターの数は280%増加しました。期間としては、Brazeを活用し始めてから半年の数字で比較しています。また、リアルタイムのアクションベース施策によって、口コミの部分にも改善が見られました。アクションベースのコミュニケーションに変えたことで、配信数のボリュームを従来の4%ほどに絞ることができたのに対し、口コミ数は25%増加を達成しました。全体の予約率に関しても新規顧客を伸ばすことができており、予約率は100%増加に至りました。