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マネーフォワードホーム、Braze導入で画一的な点でのコミュニケーションを変革。 ユーザーの体験価値向上に向けた確かな手応えを感じる

Use Caseエンゲージメント
Industry金融サービス
マネーフォワードホーム、Braze導入で画一的な点でのコミュニケーションを変革。 ユーザーの体験価値向上に向けた確かな手応えを感じる
課題

登録したユーザーとのコミュニケーションが「点」になっていました。アプリを開いた全員に同じポップアップを表示したり、同じメールを配信したり。本来であれば、ユーザーの属性、利用ステータスなどに応じた接点を作りたかったものの、施策の最適化ができていないことが大きな課題でした。

戦略

Brazeを選んだのは、シナリオでのコミュニケーションが、プロダクトの思想として組み込まれているところに価値を感じていたため。目指したのは、施策に対するユーザーの行動を反映して次の施策を行うような、体験に沿ったコミュニケーションです。

成果

サービスの価値を体験できる口座連携や特定機能の利用を促進するためのコミュニケーションを、ユーザーの利用状況やステータスに応じて行いやすくなりました。また、従来は、複数のサービスで個々に施策を検討していましたが、「マネーフォワード ME」以外のサービスのコミュニケーションを、「マネーフォワード ME」の中でどう実現するかという観点でも施策を考えられるようになりました。いずれの取り組みも始まったばかりで、事業インパクトはこれから明確になる手応えを感じています。

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INDUSTRY

御社の事業概要と、「マネーフォワード ME」というサービスについて教えてください。

マネーフォワードホームは、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」をミッションに、「すべての人の、「お金のプラットフォーム」になる。」をビジョンとし、2012年に創業したSaaS・Fintech企業です。個人向け、法人向け、金融機関向けのサービスを展開しており、個人向けサービスとしては、家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード ME」、ファイナンシャルプランナーへの相談ができる「マネーフォワードお金の相談」、生活の中の固定費の削減を目指す「マネーフォワード固定費の見直し」などがあります。

「マネーフォワード ME」は祖業であり、お持ちの銀行口座、クレジットカード、証券口座や、年金、ポイント、マイルといった金融関連サービスを連携するだけで、収支の情報を自動でグラフ化し、ユーザー自身が簡単に分析できます。個人向けサービスの事業ドライバーであり、利用者数は1,610万人を突破。「マネーフォワード ME」の会員基盤を他の個人向けサービスのクロスユースにどうつなげるかが、マーケティングの重要テーマです。

three cell phones showing a financial app on the screen

家計簿・資産管理サービスのマーケティングにおいて、御社が重視しているポイントはどこにあるのでしょうか。

新規会員の獲得では、会員登録やプレミアム会員登録をゴールに設定し、CPAなどの数値を見ながら施策の実施、改善を行っています。弊社のサービスは個人のお金にまつわるもので、利用きっかけや目的、悩み、利用モチベーションは千差万別です。一方でお金に関する情報だからこそ自分が信頼している人、普段の生活でも頼りにできる人からの発信であれば、利用開始までのハードルを乗り越えやすいはず。今は、「誰がその情報を発信するか」に着目し、ライアンスや広告の見せ方を含めて試行錯誤しているところです。

既存会員とのコミュニケーションでは、まず「マネーフォワード ME」にお手持ちの口座を連携していただくことにフォーカスします。連携さえしていただければ、家計や資産の一元管理、家計簿のカテゴリを自動で分類するなど、機能面での使い勝手のよさを体験していただけるはずです。その価値に気づいていただくためにも、まず口座連携のハードルをどう超えるかがポイントで、マーケティング施策でも力を入れています。

マーケティングを行う上での課題については、どう分析されていたのでしょうか。

「マネーフォワード ME」の会員に対して、「マネーフォワード固定費の見直し」や「マネーフォワードお金の相談」など他の個人向けサービスをお知らせする際、以前はユーザーのステータスに関係なく同一のポップアップしか表示できませんでした。これでは、あるサービスを既に知っていて、利用するか検討中しているユーザーに対して、そのサービスを知らないユーザーと同じメッセージを出すことになってしまい、またイチからコミュニケーションをし直さなくてはいけません。

無駄が多く、ユーザー体験という面でもマイナスが多いため、早急な改善が求められていました。より自分たちが行いたい施策を実現するため​ツールの切り替えを含めて検討を始めたのが2023年の春頃です。

a young man is sitting at a table with his hands outstretched .

Brazeへの切り替えを行うわけですが、決め手になったのは?

以前から存在は知っていましたし、機能についてもある程度は把握していました。最も大きかったのは、個々のユーザーのカスタマージャーニーに合わせ、コミュニケーション内容とタイミングの設計を自由に行えるところです。シナリオをもとに、アプリ内での行動をふまえて次の施策へ。他のツールにもこうした機能はありますが、Brazeの場合、プロダクトの思想として組み込まれているというか、粒度の細かいカスタマーエンゲージメントの思想がコアにあり、弊社の課題解決に最適だと判断しました。

2023年8月から開発に着手し、12月から稼働という流れで、オンボーディングでも大きな問題なく、スムーズに切り替えが進みました。

実際のマーケティングにはどう活用しているのでしょうか。また、どんな変化が生まれたのか教えてください。

最初の数か月は、以前から行っている定期的なコミュニケーション施策の安定稼働を優先して、少しずつBrazeの特徴を生かした取り組みを加えていきました。「マネーフォワード ME」のユーザーと、他のサービスをブリッジしてコミュニケーションが取れるようになったことは、非常に大きな変化です。

たとえば、「マネーフォワード ME」のユーザーが、他のサービスのページで電気代のシミュレーションをしたとします。関心はあっても、1回のシミュレーションではなかなか切り替えの判断はできないでしょう。Brazeの導入で、そのユーザーに対して、「マネーフォワード ME」のアプリ内で追加のコミュニケーションを取り、安心して決断してもらうためのフォローができるようになりました。それぞれのユーザーフェーズに合った課題や関心に合わせ、きめ細かくメッセージを出し分けることで、ユーザー体験は向上するでしょうし、前述したクロスユースの促進でも効果は大きいはずです。

a screenshot of a foreign language app on a phone

マネーフォワード MEのTOP画面

既存ユーザーに関しては「口座連携」がハードルになるとのことでしたが、その面での施策はどうでしょうか。

当然強化できています。「セキュリティが不安」「パスワードがわからない」「どうやったら連携できるか分からない」といった悩みを持つユーザーに対して、パーソナライズしたフォローを行ったり、「〇〇という口座を連携した方には親和性の高い〇〇の口座をおすすめする」といった、Brazeならではのアプローチにもチャレンジしたりしています。

Brazeのユーザビリティに関して、評価しているポイントがあれば教えてください。

シナリオづくりが簡単、ABテストがラク、施策の出し分けにつながるセグメントが行いやすい、さまざまなタッチポイントと組み合わせたコミュニケーションの設計、シナリオごとの効果検証が簡単にできる。この様な点が社内でも高く評価されています。個人的には、施策を行うとき、開発エンジニアの手を借りずに、マーケティング側で比較的容易に実装できる扱いやすさは、大きな強みだと感じました。

例えば、一部サービスでは申込過程で電話番号を取得しますが、それを活用してSMS配信を行ったり、特定の行動を取ったユーザーを対象に、「マネーフォワード ME」のアプリ内で再来訪を促す施策を実行したり。当事業としては初の試みでしたが、マーケティング側で実装を行い、スピード感を持って複数の施策を実行できました。

a screenshot of a foreign language app on a phone

2024年の振り返りのポップアップ施策

今後、強化したい施策、またBrazeに対して期待することを聞かせてください。

中長期のビジョンと言いますか、実現したい未来像にはなりますが、Brazeを使い、パーソナライズされたコミュニケーションを強化することで、個々のユーザーの将来を示した上での情報提供、アドバイスができるようになりたいと考えています。今、現在のお金に関してだけでなく、ライフステージ合わせて変わる要素、つまり教育費、住宅費、退職金や退職後の収入など、将来を見据えた情報提供、価値提供を行い、ユーザー体験をさらに向上させていきたいです。「お金を前へ。人生をもっと前へ。」という弊社のミッション実現に近づくためにも、Brazeを活用した施策を強化していくつもりです。

Brazeに期待したいことを1つあげるなら、AIのフル活用ですね。弊社内ではまだそこに至っていませんが、Brazeの技術、知見もいただきながら、AI活用でマーケティングを進化させていきたいと思います。

シナリオにもとづき、それぞれのユーザー別にアプリ内の表示を最適化することで、プロダクトそのものの価値を高められたと思います。Brazeがあるから実現できました。

a man is standing in front of a large m on a brick wall .

マネーフォワードの成果

個々のユーザーの課題感、興味、関心に合わせてメッセージを出し分けることで、「マネーフォワード ME」のユーザーの体験価値を高め、より積極的にサービスを利用していただける環境が整いました。


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